【ブギーポップは笑わない】もしもマーク・トウェインがTwitterを使っていたら…

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2018年3月10日に年内にテレビアニメ化されることが発表されたばかりの『ブギーポップは笑わない』でトラブルが発生しています。

長年、原作小説のイラストを担当していた緒方剛志氏が、今回のアニメ化について連絡がなかったことに対し腹を立てTwitterでコメントしたことから、テレビアニメの監督が辞めるという事態が巻き起こっているそうです。

「ブギーポップは笑わない」原作イラストレーターがTVアニメ化に激怒 公式ビジュアルに「てめー誰だ。一回も見たこともない」|BIGLOBEニュース

Twitterといえば、その時の感情に任せたストレートすぎるコメントで、度々、炎上することでも知られていますが、テレビアニメ化の知らせに歓喜したファンとしては、大事にならずに予定通り制作されることを祈るばかりではないでしょうか。

今回は、TwitterなどのSNSでネガティブな感情を発信してしまうことの弊害について考えてみます。

Twitterで”マジ切れして”しまったことがもたらす代償

Twitterでのマジ切れといえば、2017年12月にも小説家・古野まほろ氏が自身の作品の感想を投稿した北海道大学の推理小説研究会のツイードに対し「バカだからじゃない?」とリプライ。その後も学歴に関する差別的なつぶやきを続けるなどして炎上するということもありました。

しかし、この怒りに任せてのコメントの代償は大きくついてしまいました。自身のTwitterアカウントを削除するだけに留まらず、Amazonの古野まほろ氏の作品レビューには「東大卒以外には、難しくて読みこなせません」「帯に東大出身者のみ閲覧可と書いたらどうか」と、星一つがずらりと並ぶ事態に発展してしまったのです。

さらにネット上では「覆面作家として活動する」古野まほろ氏のプロフィールを詮索したり上げ足をとる記事も多く見受けられるなど、ネガティブなイメージが一気に拡散してしまいました。

「偏差値で読む人を選んでしまう作家」「読んでも気軽に感想も書けない」というイメージは、作家として大きなマイナスになってしまうはずです。

SNSでネガティブな感情を発信してしまうことの弊害

Twitterなどで怒りや愚痴を投稿すると、一時的に胸がすっとするかもしれません。しかし、有名人・著名人ではなくても、SNSで感情のままに怒りをぶちまけてしまうことには大きな弊害があります。

たとえあなたが軽い気持ちで愚痴をつぶやいただけだとしても、SNSでは通じて世界中に発信されてしまう可能性があります。それらの愚痴や怒りの感情は稀に共感を得られることもあるかもしれません。

ですが、愚痴や怒りの感情は、それを見た人を幸せな気持ちにすることはまずありません。

むしろネガティブな感情を感じてしまう人もいるかもしれません。そして、そういう人の中から、あなたを否定しよう、上げ足を取ってやろうという人が現れるかもしれないのです。

また、SNSとはいえネガティブなコメントばかりしている人をみたら、あなたはどう思うでしょう?

この人は、いつもこんな感じなのかな?

と思ってしまわないでしょうか。そして、もしそんな人がいたとして、あなたは積極的に関わりたいと思うでしょうか?

先程の『ブギーポップは笑わない』の緒方剛志氏にしても、古野まほろ氏にしても、

なんだかめんどくさそうな人たちだな

と感じなかったでしょうか。

SNSでネガティブな感情を発信していると、あなた自身もそういう風に思われてしまうかもしれないのです。

もしマーク・トウェインがTwitterを使っていたら

マーク・トウェインといえば『トム・ソーヤの冒険」『ハックルベリー・フィンの冒険』などの著作で知られるアメリカの作家ですが、彼はときに腹を立てて激越な手紙を書くことがあったそうです。

その手紙の内容は

きみには、死亡証明が、ぜひとも必要だ。それをとるお手伝いなら、いつでも喜んで引き受けましょう。

とこんな具合の煽り文句。ある時は、出版社の編集長に、つぎのような手紙を書いたそうです。

わたしの原稿に手を入れて、綴りや句読点を変えるなど、大それたまねをする校正係に伝えていただきたい。以後、原稿どおりに忠実に校正し、自分の考えは、自分の腐った脳みそに、しっかりねり込んで、悪臭が漏れないように封をしておけと。

しかし、これらの手紙は、マーク・トウェインに何ら実害を及ぼすことはありませんでした。なぜなら、奥さんがこっそりとその手紙を抜き取って発送しなかったからです。

でも、もしマーク・トウェインがTwitterを使っていたら、彼は手紙なんてまどろっこしい手段をとらずに、怒りに任せてTwitterにコメントしていたかもしれません。もし、そうなっていたら、彼の多くの作品は世に出ることなく、マーク・トウェインはこれほど著名な作家として名を遺すことも無かったかもしれません。

まとめ

愚痴や怒りを溜めずに書き出したり吐露することは、気持ちを静めるためにとても効果的なことです。先のマーク・トウェインも辛らつな手紙を書くことで、気が軽くなり怒りが収まったそうです。

かといって、そのやりきれない怒りの感情をSNSなどで発散してしまうのは考えもの。一時的に気分が軽くなることはあるかもしれませんが、それ以上に大きなものを失ってしまう可能性もあるのです。

今回の『ブギーポップは笑わない』の件について緒方剛志氏はTwitterで

アニメ化はどうなるかはわかりませんが。僕はまぁスッキリしました。以上。

とコメントしていますが、それに対しあるファンが

貴方が何を怒っているのか、何をしたいのか、わかりません。貴方はスッキリしたかもしれませんが、聞かされた方はモヤモヤして、気持ち悪いです。真相を知りたくなります。モヤモヤモヤモヤします。言いたいことがあるならハッキリ言って欲しかったです。

というリツイートがされていました。もちろん緒方剛志氏を応援するリツイートもありましたが、良く思わないファンが多くいたのもまた事実です。そして、この件でアニメ化が流れてしまうようなことになれば、負の感情がさらに大きく燃え上がってしまう可能性もあるのです。

どんな事情があれ、やはり個人的な発言は世界に向かって話さない方が良いと思います。

SNSでネガティブな感情を発信してしまうことの弊害についての考察は以上です。

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