『褒め上手』があなたを幸せにする理由【プラス言葉】

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こんにちは。

あなたは、褒めるのが得意ですか。

人は誰しも「価値ある存在だと思われたい」「誰かに褒められたい」という「認められることを渇望する気持ち」を持っています。褒め上手の人の方が、人間関係が円滑に進むのはそのためです。

でも、色んな相手を「褒めなければ」と気負ってしまうと大変に思えてしまったり、面倒になってしまうこともありますよね。かといって、適当な気持ちで褒めても、お世辞やごますり、ご機嫌とりだと受け取られてしまう可能性も・・・。

「そんな苦労してまで他人を褒めなくてもいいんじゃないかな。」

そんな風に思って『褒める』ことをあきらめてしまっている人もいるかもしれません。でも、じつは『褒める』ことは「他人のため」ではなく「自分のため」にとても大切な効果があるのです。

今回は、あなたを幸せにする理由、『褒め上手』になることがあなたにもたらす効能についてご紹介します。

脳は否定形を理解できない

『褒める』ことが自分のためになる理由をお伝えする前に、まずは悪口が自分のためにならないということについてお話したいと思います。

あなたはイライラが募ったり、気になる態度の人が目についたりした時に、つい悪口を言ってしまうことはありませんか。

その悪口を誰かに話しているいないにかかわらず、じつはそれ、あまりおすすめできません。

なぜなら、私たちの大脳(潜在意識)は「自分と他人を区別できない」「否定形を区別できない」といわれているから。私たちの言語を司る「大脳新皮質」では理解できても、潜在意識の居場所である大脳ではうまく処理できない可能性があるのです。

例えば、もし、あなたがAさんの悪口をBさんに話したとします。

この際、Bさんはあなたの話を「Aさんのことだ」と理解することができますが、Bさんの潜在意識には「自分が悪口をいわれている」と認識されてしまう可能性があるのです。

恐ろしいことに、これはBさんだけに限ったことではありません。悪口をいっているあなた自身の潜在意識も、「自分が悪口をいわれている」と認識してしまうのです。

また大脳が「否定形を区別できない」ことにより、悪口のような「マイナス言葉」がもたらす悪影響を、あなた自身がもろに受けてしまう危険性があります。というのも、大脳は否定形を肯定形として処理している可能性があるのです。

これはどういうことかというと、「〜してはいけない」「〜ない」といった否定形が、大脳(潜在意識)では「〜しろ」「〜する」というように解釈されてしまう可能性があるということなのです。

もし、あなたが「いやだ」「ムカつく」「じゃまだ」「ゆるせない」といった悪口をいった場合、あなたの潜在意識はそれを

「いやになれ」

「ムカつけ」

「じゃましろ」

「ゆるすな」

と認識してしまう可能性があるのです。しかもその言葉が一番多く向けられる相手は、その言葉を口にしている自分自身なのです。そう考えると「人を呪わば穴二つ」とはよく言ったものだと思います。

どうして『褒める』ことが自分のためになるのか

それでは『褒める』ことが自分のためになる理由はなんでしょう。それは褒めたときの「プラス言葉」が自分自身にも作用するからです。

先にご紹介したように、私たちの大脳(潜在意識)は「自分と他人を区別できない」「一人称と二人称の違いを処理するのが苦手」です。そのため、あなたが誰かを褒めるとは、大脳では次のように認識されるのです。

例えば、あなたがAさんを褒めたとします。

「Aさんってすごいですね。」

「Aさん、さすがですね。」

「Aさん、素晴らしいです。」

「Aさん、素敵ですね。」

その際、あなたの潜在意識は、その褒め言葉を自分自身に向けられたものと認識するのです。

人は誰しも「価値ある存在だと思われたい」「誰かに褒められたい」という「認められることを渇望する気持ち」を持っています。でも、実際には、つねに他者からそれらを十分に得られないことだってありえます。

そんな時でも、あなたが誰かを、何かを「褒める」ことをすれば、それはあなた自身の認められたい気持ち、つまり「自己重要感」を満たすことにもつながるのです。まさに「人を褒めれば喜び無限」なのです。

「褒める」とは気づくこと・気遣うこと

とはいえ、いざ褒めようとしても「どこをどんな風に褒めればいいのか」と悩むかもしれません。それに「適当に褒めても、お世辞やごますりだと受け取られてしまえば、かえって悪い印象を持たれてしまうことだってあるのだし、褒めるのだってそんなに簡単ではないわ」もしかしたら、あなたはそんな風に思うかもしれません。

そういう人は、まず、物事の良いところにフォーカスすることからはじめてみましょう。

人間は、とっさに欠けている部分に目がいってしまう生き物です。例えば、下記の図を見てください。さて、あなたが気になったのはどこでしょう?

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通常、このような円を見た場合、多くの人は円の欠けている部分に目がいくものです。これは、人間の脳の仕組みとして自然な働きなのです。

この人間の目が、図ではなく他人に向けられた場合「欠点に目を向けがち」なのも、同じようにこの脳の仕組みの影響によるところ。脳がつねに自然に欠けているところにフォーカスするからなのです。この仕組みは人間が生き残るためには重要な防衛機構なのですが、親密な関係を構築する際にはネガティブに働くこともあります。

物事の良い面に気づくには、この脳の仕組みを理解し、意識的に物事の良いところにフォーカスするようにすることが大切です。そうすれば、目立ちがちな欠点に目を取られ見えていなかった、良い面に気づくことができるようになるのです。

「褒める」とは、あなたが気づいた相手の良いところを伝えてあげること。相手を気遣うことです。そして、それは自分の良いところに気づくきっかけにもなるのです。

褒めることの影響力

良いところにフォーカスし始めると、あなたは周りの物ごとの様々な良いところに気づくようになります。そうすれば、世界は今よりずっと輝き始めるでしょう。

そんなあなたの褒める力は、自分自身だけではく、他者にも大きな影響を与えます。とくに、誰かを褒めるときには「どの部分を褒めるか」によって相手への影響力が大きく異なってきます。

下記の図は「言葉による相手への影響力」の強さを表現したものです。相手への影響力は下から上にいくにしたがって強くなります。

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各項目について順番に確認していきましょう。

「環境」

これは、例えば「持ち物」「靴」「服」「髪型」といった「目の前に見える環境」や「目に見えている情報」のことです。これは女性に比べ男性の方が気づきにくい傾向があると思います。

あなたも、髪型を変えたことに気づいてもらえてうれしかったことや、逆にパートナーの変化に気づけずにがっかりされてしまったことがあるのではないでしょうか。

「行動」

次に影響力が強いのが「行動」。その人がとった行動に対して褒めてあげることです。
「いつも頑張っている」「誰かに親切にしてあげた」などの、相手の行動にあなたが気づいた気持ちを伝えるのです。

「能力」

より影響力が強いのは「能力」。その人が長けていること認め、褒めることです。

「信念・価値観」

さらに大きな影響力を与えるのは「信念・価値観」。その人が「大切にしていること」「大事にしていること」を認めることです。これは表面的な付き合いでは気づくことができないことなので、相手への影響力も大きなものとなります。

「自己認識」

最も大きな影響力を与えるのは「自己認識」。これは「あなた自身」「あなたの存在自身」が素晴らしい、価値があると認めることです。この影響力は絶大です。

もっとも顕著な関係は親子関係ではないでしょうか。親が子どもに無条件に認めることは、子どもの自己肯定感を育て、かつ子どもからの大きな信頼を勝ち得ることにもなるのです。

誰かを褒めるときは、相手への影響力の強いことを褒めれば、より相手からの好感度を高められます。逆に、相手への影響力の強いことを否定するような言葉を投げかければ、人間関係はあっという間に壊れてしまうのです。

褒め言葉の魔法の4S+1

でも、褒める時ってどんな言葉をかければいいの。そんな風にお悩みの方には、次の言葉をおすすめします。

「すごい」

「さすが」

「素晴らしい」

「素敵」

「褒める」時はこの4つの言葉を使って、あなたが気づいた相手の良いところを伝えてあげればいいのです。ほら、とっても簡単でしょう。

また、あなたが他者の良いことにフォーカスしていくと、時には、普段のあなたの考え方とは反する、あなたでは思い至らないような良いことに気づくようなことがあるかもしれません。その場合、心情的に認めにくいという心理が働いてしまい、素直に「すごい」といえない可能性もあります。

そんな時はこんな言葉を使ってみましょう。

「そっちか!」

「そうきたか!」

こうして受け入れたさまざまな考え方は、あなたの潜在意識にも認識され、あなたの考え方をより柔軟にしていくことでしょう。そして、そのことは、あなたの人生の難易度をハードモードからイージーモードに変えていくことにつながっていくのです。

まとめ

今回は『褒め上手』になることがあなたにもたらす効能、褒め上手があなたを幸せにする理由について考えてみました。

世の中には、誰かを褒めたり、誰かに褒められたりするのが、なんとなく苦手という人もいると思います。でも、『褒める』ことは「他人のため」ではなく「自分のため」にとても大切な効果があるのです。

『褒める』とは相手の良いところに気づいて、相手に伝えてあげることです。そしてあなたの伝える『プラス言葉』は相手にも大きな影響を与えます。

そんな『誉め言葉』『プラス言葉』を伝えるときに気をつけたいことがあります。それは「主語」をはっきりさせること。

日本語は主語を曖昧にしたままでもなんとなく話が伝わることができる言葉です。そのため主語をあいまいにしてもたしかにニュアンスは伝えられます。でもせっかく褒めるなら「私はこう思うよ」とハッキリ伝えるようにしましょう。そうすれば相手の反応も、そして自分の潜在意識の認識も大きく変わってきます。

そして、それは、あなたをさらに幸せな世界に導いてくれるのです。

『褒め上手』があなたを幸せにする理由についての考察は以上です。

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