思考は現実化する

自分の潜在意識を書き換えるために、自分が学んだ事を整理しまとめています。

子どもたちを映画『ボヘミアン・ラプソディ』に連れて行く?

f:id:b204638:20181230142751j:plain

 

こんにちは。

 

あなたは映画『ボヘミアン・ラプソディ』を子どもたちが観ることについてどう思われますか。

 

 伝説のロックバンド「クイーン」のリード・ヴォーカル フレディ・マーキュリーの生い立ちから、バンドとしての栄光と、うちに抱える孤独といさかい、そして奇跡の復活までを描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』の勢いが止まりません。

 

2018年11月9日の日本公開から8週目を迎えた昨年末からこのお正月にかけてもその勢いはとどまることなく、多くの人々がこの映画を観るために全国の映画館に足を運んでいるようです。

 

この『ボヘミアン・ラプソディ』、当初は40~50代の「クイーン」を知っている層を中心に観られていましたが、口コミやメディアでの露出増によって徐々にライト層・若い人へ広がり、幅広い年齢層が劇場に詰めかけています。

 

一方で、フレディ・マーキュリーのセクシャリティの問題や、 夜な夜な開かれるゲイコミュニティのドラッグパーティなどが描かれていることもあり、多感な子どもたちにこの映画を見せることについては、賛否あるような気がします。

 

今回は、子どもたちを映画『ボヘミアン・ラプソディ』に連れて行くことについて考えてみます。

 

 

『ボヘミアン・ラプソディ』のレイティングとセクシャリティ描写について

映画『ボヘミアン・ラプソディ』のプロジェクトが発表されたのは2010年のこと。当初はサシャ・バロン・コーエンがフレディ・マーキュリー役を演じ、2011年中のクランクインが予定されていると発表されていました。

 

ところが2013年に主演のサシャ・バロン・コーエンの降板が報じられます。

理由は、この映画のプロジェクトに関わっていたクイーンのブライアン・メイやロジャー・テイラーたちがPG指定(保護者同伴を推奨)映画を求めているのに対し、コーエンはより踏み込んだ内容のR指定映画を望んでいたため、意見の相違から主演を降りたといわれています。

 

そのような変遷を経て完成した映画『ボヘミアン・ラプソディ』のレイティングは、日本では全ての年齢層が鑑賞可能な「G」に、アメリカやイギリスではPG-13(13歳未満の鑑賞には保護者の同意が必要)に指定されました。

 

一方で、そのような経緯もあってか「同性愛者としてのフレディ・マーキュリーのセクシャリティを軽視している」「映画がストレートウォッシュ(異性愛化している)」というように批判する人たちも現れました。

 

そんな批判意見に対して、元フィアンセのメアリー・オースティンを演じているルーシー・ボイントンは次のように語っているそうです。

 

「人々がこの作品に何を求めているのかが分からないわ……いつも訊かれるのは、フレディが抱えていた闇のことだったり、そういうことだから。この映画は彼を祝福するものであって、彼を讃える頌歌なのよ」

 

頌歌(しょうか)神の栄光、君主の徳、英雄の功績などをほめたたえる歌。

 

また、ロジャー・テイラーは完成した映画についてNHKのインタビューで次のように語っています。

 

「細かい事実や時系列などは違うかもしれないが、人々の心に触れ、そして観客の気持ちが少し高ぶるような、真実の物語ーーそれを伝える映画であることを僕もブライアンも望んでいた。そのとおりになったと思うよ。事実を犠牲にすることなく、かつ、みんながいい気分で映画館から出てこられるような作品にしたかった。」

 

完成された映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、ブライアンやロジャーの目論見どおり、観た人の気持ちを高揚させるすばらしい作品になったと思います。

 

セクシャリティの問題に注目が集まってしまいがちなフレディ・マーキュリーに対するクイーンのメンバーたちの親愛と、その気持ちを汲み取った役者やスタッフたちの誇りと情熱があったからこそ、多くの人々を惹きつけるこの映画『ボヘミアン・ラプソディ』が完成したのではないでしょうか。

 

 

マレーシアではゲイ描写がカット

とはいえ、映画『ボヘミアン・ラプソディ』にフレディの同性愛者としての側面が描かれているのも事実です。そのため同性愛を禁止するマレーシアでは、『ボヘミアン・ラプソディ』のレイティングは「18禁」に指定されているそうです。

 

それだけではなくマレーシアで上映される作品自体も、フレディがメアリーに「ぼくはバイセクシャルだ」と告白するシーンや、メンバーが女装する「I Want To Break Free」のPVのシーンなどをはじめ、全てのゲイ・シーンが合計で24分間も削除されているといわれています。

 

ちなみに「I Want To Break Free」のPVは公開された1984年当時にも、イギリスでは最高3位を記録した一方で、アメリカでは複数の州で放送禁止扱いになるなど、国によっては受け入れられないこともあったそうです。

 

LGBT問題が注目され取り上げられる機会が増えてきた現代では、当時よりそのような表現に寛容になってきているとは思いますが、マレーシアのように厳格な法律のもと同性愛的な描写の影響を規制している国もあるのです。

 

それにしても日本では年齢層が鑑賞可能な「G」に区分されている作品が、マレーシアでは「18禁」指定で多くのシーンがカットされていると考えると、子どもたちに『ボヘミアン・ラプソディ』を見せてもいいのか少し考えてしまいます。

 

では、マレーシアのように全てのゲイ・シーンをカットしたバージョンなら子ども向けにも良いのでしょうか。でも、24分もカットされてしまっては物語を完全に理解するのは難しそうです。

 

 

子どもたちを映画『ボヘミアン・ラプソディ』に連れて行く?

世界最大のデジタル子育て情報サイト「BabyCenter」にも

 

Taking kids to 'Bohemian Rhapsody' movie?(子どもたちを「ボヘミアンラプソディ」映画に連れて行く?)

 

というスレッドが立てられ、子どもたちに『ボヘミアン・ラプソディ』を見せることについて問題提起されていました。

 

子どもを混乱させる。

 

映画を通じてフレディ・マーキュリーのセクシャリティについて子どもに質問されたら・・・。

 

クレイジーコカイン/セックスパーティーのシーンは私が小学生の子どもたちに見てほしくない。

 

子どもたちの個々の成熟度レベルにもよるのでは・・・。 

 

子どもたちが行くかどうかはその子の親の決定で良いのではないか。

 

まだ映画を観ていないが自分の子どもには見せないだろう。

 

子どももクイーンの曲が大好きなので一緒に行くだろう。

 

 

レイティングがPG-13(13歳未満の鑑賞には保護者の同意が必要)に指定されているアメリカでも、『ボヘミアン・ラプソディ』を子どもに見せることに対しては賛否があるようで様々な議論が交わされているようです。

 

 

子どもと一緒に『ボヘミアン・ラプソディ』を観てきた

さて、日本では年齢層が鑑賞可能な「G」指定とはいえ、子どもが観ることに賛否ありそうな気がする映画『ボヘミアン・ラプソディ』を、11歳になったばかりの息子と一緒に見に行ってきました。

 

『ボヘミアン・ラプソディ』については公開直後に1度子どもを誘ったのですが、その時はあまり(というかまったく)興味を示しませんでした。それで私は一人で観にいき、そこですっかりこの映画とクイーンの音楽に魅了されてしまったのです。

 

それからというもの、わが家にクイーンの音楽があふれるように。

 

朝は「Don’t Stop Me Now」の陽気で弾むようなビートからはじまり、「Radio Ga Ga」の手拍子や「We will, we will rock you」の足踏みリズム。

キッチンやお風呂などで「Bohemian Rhapsody」や「We Are The Champions」をうたうというようにすっかり”にわかクイーン”ファンになっていました。

 

そんな感じでひと月ほど過ごして迎えた年末、冬休みに入った子どもに「何か映画でも見に行こうか」とたずねると「じゃあ、ボヘミアン・ラプソディを観に行きたい」と。

 

洗脳成功です。

かくして仕事納めの昨年12/28(金)の夕方の上映に行くことにしました。

 

とはいえ、いくら子どもから「行きたい」といってきたにしても、実際に映画がはじまって子どもがどんな様子を見せるのかは未知数です。字幕の映画ははじめてということもあり、開幕の20世紀FOXのファンファーレを聞きながら

 

「前半の展開で飽きてしまうかも」

 

そんな懸念が頭をよぎります。そしてその予想は半分くらい当たります。

 

鑑賞2回目の私はオープニングの「Somebody To Love」が流れるあたりから胸にこみ上げるものがありましたが、一方、子どもの方は、満員のウェンブリースタジアムから場面が一転、空港で荷物を運ぶフレディの姿をぼんやり眺めていました。

 

メンバーたちとの出会い、クイーン結成、デビュー、BBCテレビ出演、全米ツアーと進むうちに、子どもの頭の位置が少しずつ下がってきます。

 

「ポールの奴、ここが初登場だったのか!」などと、1回目の鑑賞で気づかなかった点に感心しながらも、すぐ横の子どもの様子も気になります。

すると、子どもだけでなく周りの人たちの様子もなんだか目についてしまいます。

 

とくに気になってしまったのが、1列前の左端の方に座っている30代くらいの男性。上映中、何度もスマホを確認するので、その都度、光るスマホの画面が暗い館内を眩しく照らします。

 

そんな風に集中できないままアルバム作成のために牧場のスタジオに行くシーンがはじまります。

 

そして分かりやすいゲイ・シーンの1つ、「Love Of My Life」を作曲するフレディにポールがキスをする場面がやってきます。

子どもはどんな風に思うのだろう、と今さらながら少し心配になった私を後目に、今度は私たちの前のプレミアムシートに座っている60代くらいの白髪の男性が、ポールがフレディにキスした瞬間に席を立って、外に出て行ってしまいます。トイレでも行ったのかな?と思っていたのですが、結局、その男性はそのまま最後まで帰ってきませんでした。

 

一方、子どもはますます眠そうな様子。どうも、その日は映画に出かける直前までお昼ごはんを食べるのも忘れるほど集中して「ドラゴンクエストビルダーズ2」をやっていたようで、その疲れもあるような感じです。

「Bohemian Rhapsody」の収録シーンでロジャーが「ガリレオ!」を繰り返すシーンで若干覚醒したような気もしましたが、その後は、シートに深く腰掛けぐったりしているように見えます。

 

そんな子どもが体を起こし覚醒した曲がありました。それはジョン・ディーコンの「Another One Bites The Dust」。ジョンが打つベースの音に体を前のめりにして聞き入っている様子でした。

 

そして物語は、いよいよクライマックスの〈ライヴ・エイド〉に向かっていきます。

 

オープニングで流れた「Somebody To Love」が再び流れはじめ、自宅で発声練習を行うフレディのシーンからライヴ・エイドまで、怒涛の(ご都合主義的ともいえる)展開が続きます。

 

この頃には、子どももすっかり目が覚めた様子でスクリーンを見入っていました。

 

そしてついにライヴ・エイドのクイーンの出番が訪れます。

ピアノを弾くフレディ。

 

Mama,just killed a man ♪~

 

そこでふと、となりに目を向けると、なぜかエアギターを弾きながら小声で「Bohemian Rhapsody」を歌う子どもの姿が目に入ります。

 

そこから先は、スクリーンの中のウェンブリースタジアムの大観衆と同じように、大盛り上がりです。

ライヴ・エイドの最後の楽曲「We Are The Champions」、そしてエンディングの「Don’t Stop Me Now」では再び小声で歌う子どもの姿がそこにありました。そして、その横顔の向こう、隣の30代後半くらいの女性の目には涙があふれていました。

 

 

まとめ

子どもたちを映画『ボヘミアン・ラプソディ』に連れて行くことについては、フレディ・マーキュリーのセクシャリティの問題や、ゲイ・シーンの描写などから、多感な子どもへの影響を懸念してしまう向きもあると思います。

 

また、アメリカやイギリスと異なり、日本の場合、字幕であることも子どもがこの映画を鑑賞する際のハードルとなっているような気がします。そのため海外と比べれば、日本では字幕を読めるという制限が加わることで、海外ほど小さな年齢の子どもがこの映画を観ることは少ないかもしれません。

 

 

ところで、今回、映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観たうちの子どもの感想はといえば、

 

「面白かった!また観たいね!」

 

というものでした。最後のライヴ・エイドのシーンの迫力とその後の「Don’t Stop Me Now」への流れは子どもながらにインパクトを受けたのでしょう。

 

その日は、ちょうど日本中が寒波に見舞われた日で夜はものすごい寒さだったのですが、映画館を出た後も子どもはしばらく「あついから」と上着を着なかった程の熱気を感じたようです。帰り道になんとなく

 

We Are The Champions~♪

 

と口ずさみたくなってしまうところなどは私に似ているのかもしれません。

 

 

ちなみにゲイについて子どもがどう思ったかについては、後日「Under Pressure」を聴きながらこんな話をしている時に分かりました。

 

「この曲はフレディとデヴィッド・ボウイのコラボなんだよ。ライヴ・エイドにも出てたよ。デヴィッド・ボウイ。映画ではボウイはゲイだって暴露されてたけど」

 

「アハハ!そうだね!ところでゲイって何?

 

どうも、おっさん同士のキスシーンもゲイもほとんどスルーして映画を楽しんでいたようです。相も変わらずスルースキルが高い息子でした。

 

子どもたちを映画『ボヘミアン・ラプソディ』に連れて行くことについての考察は以上です。