【死亡リスク2倍】シングルファーザーは短命?について考えてみた

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ひとり親世帯のリスクについては分かっているつもりでも、『早死にするリスクが2倍上』という情報を目の当たりにすると少し考えさせられてしまいます。

シングルファーザーは短命? 不健康な生活習慣に警鐘 研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

カナダのトロント大学がカナダ全土の4万500人を11年間にわたって調査したところ、パートナーがいる父親やシングルマザーと比較して、シングルファーザーは早死にするリスクが2倍以上になるという結果が出たそうです。

調査開始時の平均年齢は40代前半だったが、対象者の700人が調査期間終了までに亡くなった。この中で、パートナーがいる父親およびシングルマザーと比較して、シングルファーザーの死亡率は約3倍高かった。

シングルファーザーは年齢が高い傾向があること、がんや心疾患の罹患(りかん)率が比較的に高いことを考慮しても、死亡リスクは依然2倍ほど高いと研究チームは結論付けた。

現在40代半ばでシングルファーザーの私にはなかなか身につまされる結論です。自分もあと10年くらいで死亡する可能性も十分あるのです。今日はそんなシングルファーザーの話でも書いてみたいと思います。

シングルファーザーは増えている?

厚生労働省の人口動態調査によると、日本における平成28年の婚姻数は620,531組で、51秒に1組のカップルが結婚しています。片や離婚数は216,798組と、2分26秒に1組が別れています。

婚姻数に対する離婚数は約35%と夫婦の3組に1組が離婚しているという状況。今日では離婚は特別なことではなく、いつ起こっても不思議ではないことになっているようです。

一方、厚生労働省の全国母子世帯等調査(全国ひとり親世帯等調査)によると、ひとり親世帯の数は平成5年からの23年間で、母子世帯は約1.5倍、父子世帯は約1.2倍と増加傾向にあります。

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平成15年以降はそれ程増減していないように見えますが、出生率の低下で少子化かが進んでいることを考えると、ひとり親世帯の割合は増えていると思います。

シングルファーザーの状況

厚生労働省の平成28年度 全国ひとり親世帯等調査によると、日本におけるシングルファーザーの状況は次の通りです。

シングルファーザーになった理由

シングルファーザーになった理由は離婚などの生別が80%、死別が19%で、シングルマザー(生別91.1%、死別8%)に比べ、死別の割合が11ポイント程多いようです。

シングルファーザーの年齢

シングルファーザーの平均年齢は45.7歳とシングルマザーの平均年齢41.1歳より4.6歳ほど高かった。また末子の平均年齢は父子世帯で12.8歳、母子世帯で11.3歳。いずれも父子世帯の方が年齢が高いという結果でした。

総務省の統計では、シングルファーザーとは未婚、死別、または離婚による父子世帯であり、父親と未婚の20歳未満の子のみからなる一般世帯の父親のことと定義されています。

父45.7歳、子12.8歳の父子家庭だと子どもが20歳を迎える時、父親は52.9歳。つまり再婚などをしなければ別離後から50代前半くらいまでをシングルファーザーで過ごす人が多いようです。

知り合いの元シングルファーザーが亡くなりました

昨年末、知り合いの元シングルファーザーが亡くなりました。享年47歳。まだまだ働き盛りの年齢でした。仕事を通じての知り合いでそれ程深い付き合いではありませんでしたが、私が別居を決める際などに話を聞いてもらったこともありました。

早くに結婚したため彼が45歳を迎えるころに、娘さんは20歳を迎えました。ですから亡くなった時には元シングルファーザーでした。

「シングルファーザーは短命?」という記事を目にしたとき、まだ亡くなって1年も経っていないのに、すぐには彼のことを思い出すことができませんでした。彼の死因がシングルファーザーだったことに関係しているのかどうかは分かりません。それでも自分の身近にいた同年代の元シングルファーザーが短命だったという事実は、私に「死亡リスク2倍」ということを強く考えさせます。

シングルファーザーが短命になる理由

今回のカナダ・トロント大学の調査結果では短命の理由について「好ましくない生活習慣やストレスなどがその原因として考えられる」としながらも、『シングルファーザーには偏った食生活や運動不足、過剰飲酒など、より不健康なライフスタイルを送る傾向がみられた』と指摘されています。

さらに、シングルファーザーはたとえ身体的・精神的に不健康な状態にあることを自覚していても、専門家の助けをあおぐことが女性よりも少ない傾向があったそうです。

日本でのシングルファーザーの平均年齢が45.7歳ということを考えると、30代中盤~40代前半くらいにパートナーと別離してシングルファーザーになった人が多いと考えられます。そして、この30代中盤~40代前半といえば、仕事でも脂がのった頃。会社によっては出世競争が過熱する時期かもしれません。

そんな時に、別居や離婚、パートナーとの死別といった大きなストレスにさらされ、慣れない一人での育児に頭を悩ませ、会社での出世競争から外れてしまう恐怖から無理を重ねてしまったり、失意からお酒に溺れてしまったり。

もしかしたら、男女に限らず仕事一筋で生きてきた人ほど、そのストレスは大きいのかもしれません。

そうして根を詰めた生活を続けると、やがて子どもは成人を迎え、そして社会に羽ばたいていきます。その頃、シングルファーザーは50代前半。子どもの成長を見届けてホッと安心した瞬間、それまで重ねてきた無理がたたって・・・。そんなこともあるのかもしれません。

そういえば先程の私の知人もまだ47歳と若かったですが、娘さんが22歳で独立したタイミングでした。

まとめ

シングルファーザーになることは、それだけで「別居」「離婚(生別・死別)」といった大きな変化=大きなストレスにさらされることになります。それに加え、育児と仕事をワンオペで行う負担、思うように仕事が出来なくなる不安、パートナーがいないことによる世帯収入や生活水準の低下などといった新たなストレス要因も発生します。

そして、これらに対しひとりで戦いを挑むのはやはり限界があると思います。子どもの健やかな成長のためにも、ひとりで全てを背負い込むのではなく、周囲に助けを求めたり、無理をせずに自身を労わることも大切にしましょう。この上、あなたまで亡くなってしまえば、一番悲しむのは子どもなのですから。

ひとり親世帯は貧困にもつながりやすく、現代日本の大きなリスク要因だと思います。

さらに現在は3組に1組が離婚する時代。「自分には関係ない」「私は離婚などしないわ」と楽観視することなく、万が一の離婚や別離に備えて、収入源や預貯金を増やすなどの備えておいても損はないと思います。

そのために副業をはじめてみるのもいいかもしれませんね。

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