Mozのページ・オーソリティと検索結果(SERP)・アクセス数との関連性について考える

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SEO関連の指標に「Page Authority(ページ・オーソリティ)」という指標があります。

これは、SEOやインバウンドマーケティング全般の情報とツールを提供する企業MozのOpen Site Explorer(オープン・サイト・エクスプローラー)というバックリンク調査ツールや、MozBarで計測できる「ページの強さ(権威性・信頼性)」を示すとされる指標です。

Open Site Explorer: Link Research & Backlink Checker | Moz

MozBar | Moz

Open Site Explorerでは、他にも「ドメインの強さ(権威性・信頼性)」の指標とされる「Domain Authority(ドメイン・オーソリティ)」も測定できます。

今回は、Mozのページ・オーソリティと検索結果(SERP)・アクセス数との関連性について考えてみます。

Page Authority(ページ・オーソリティ)とは

Mozによると、ページ・オーソリティは次のように説明されています。

Page Authority(PA:ページ・オーソリティ)は、特定のページが検索エンジンの結果ページ(SERP)上でどれくらい優位にランク付けされるかを予測する、Mozが開発したスコアです。ページ・オーソリティの指標の範囲は1〜100で、ランク付け能力が高いほどスコアが高くなります。

ページ・オーソリティが単一のページの予測ランキングの強さを測定するように、Domain Authority(DA:ドメイン・オーソリティ)はドメイン全体の強さを測定する指標で、同じように1〜100のスコアでランク付けされます。

ページ・オーソリティ(PA)やドメイン・オーソリティ(DA)は、必ずしもスコアが高いから良い、低いから悪いという「絶対的で具体的なスコア」ではなく「他との比較の目安」のための指標のようです。

ページ・オーソリティと検索結果(SERP)の関連性

ではページ・オーソリティは、検索結果にどれくらい影響を及ぼすのでしょう?

試しにChromeのシークレットモードで「自己受容」という言葉を検索した結果をMozBarで計測してみました。

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MozBarを利用すると、このように検索結果画面にPAやDAが表示されます。この結果を見る限りでは、検索結果(SERP)とPAやDAに関係性があるようには見えません。

そもそもGoogleには「オーソリティ」を評価する単独の検索アルゴリズムは存在しないといわれています。またGoogleは「オーソリティ」を判断するために、どんな要素を具体的に使っているかを明らかにしていません。

そのGoogleも以前はWebページを評価する指標として「PageRank(ページランク)」を公表していました。しかしGoogleは2013年にツールバー上のページランクの更新を停止。さらに2016年にはページランクの公開そのものを完全に停止してしまいました。

(ただし、外部公開を停止しただけで、Googleのアルゴリズムとして「ページランク」は依然として機能しているといわれています。)

また、Googleは「オーソリティ(信頼性)」をサイト単位ではなくページ単位で判断しているそうです。これは、信頼性の高いサイトのページが必ずしも全て信頼性が高いわけではないことを考えれば当然のこと。しかし、そう考えると「ドメイン・オーソリティ」もGoogleの検索結果に及ぼす影響はないといえそうです。

残念ながら「ページ・オーソリティ」「ドメイン・オーソリティ」は「ページランク」に変わる指標として活用するのは現実的ではなさそうです。

ページ・オーソリティはアクセス数には関係あるかも!?

ところでMozのページ・オーソリティはどこに紐づいているかご存知ですか?

どうやらページ・オーソリティはURLとリンクしているようです。そのためURLを変更するとページ・オーソリティはリセットされて1に戻ってしまいます。

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URLを変更するとページ・オーソリティはリセットされて1に

しかし、もう一度、変更前のURLに戻すとページ・オーソリティも以前のスコアに戻るのです。

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URLを戻せばページ・オーソリティも以前のスコアに戻る

ところで、ページのURLは変更する際に「301リダイレクト」で変更後のURLに転送しないとページのアクセス数が激減してしまいます。そのため、はてなブログなどURL変更で「301リダイレクト」機能の使えないブログではアクセス数のあるページのURL変更は自殺行為です。

その顛末は、以前、以下の記事に書いています。

【はてなブログ】公開した記事のURLは変えない方が良かった_| ̄|○ – 思考は現実化する

今回、ページ・オーソリティについて考えている際に、私はふと思いました。

URLを元に戻すとページ・オーソリティのスコアも戻るのなら、もしかしたらアクセス数も戻るかもしれない!?

そう思って試してみました。するとURL変更で落ち込んでいた記事のアクセス数が、以前の水準に戻ったのです。

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ページ・オーソリティは検索結果には関連しないかもしれませんが、もしかしたらアクセス数に関連する“何か”があるのかもしれません。

まとめ

Mozが提唱する指標「Page Authority(ページ・オーソリティ)」「Domain Authority(ドメイン・オーソリティ)」は、残念ながらGoogleの検索結果(SERP)を評価している検索アルゴリズムとは同じものではありません。

そのため、ページ・オーソリティやドメイン・オーソリティが高スコアだからといって、その数値がGoogle検索でのランキングやページの質の高さを表すということにはなりません。

一方で、同じ内容のページでも「ページ・オーソリティ」のスコアの高さによってアクセス数が変わることもあり、ページ公開後に蓄積された「ページ・オーソリティ」がアクセス数に及ぼす影響もあるのかもしれません。

とはいえ「ページ・オーソリティ」や「ドメイン・オーソリティ」は、スコアが高いから良い、低いから悪いという「絶対的で具体的なスコア」ではなく、あくまで「他との比較の目安」のための指標です。

あまり気にすることなく

「このページはページオーソリティが15まで育った」

「このページは30もあるぞ!」

という感じで、ドラゴンボールのスカウターで戦闘能力を測るような気分で楽しむくらいが良いような気がします。

ちなみにこのブログのトップページの今の戦闘力はこんな感じです。独自ドメインを取得して3か月くらいはPAもDAも1だったことを思うと少し感慨深いものがあります。

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Mozのページ・オーソリティと検索結果(SERP)やアクセス数との関連性についての考察は以上です。

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